どうにかこうにかお金を稼ぐ身となってから、いくらか時が経った訳ですが。
お金の無い学生の身分の時と比べ、資料 (書籍類)に手を伸ばしやすくなった一方、消化速度がガクリと落ちたのを感じます。そして消化……情報収集速度の低下が、記事の作成速度にも大きく影響していますね。これは中々厳しい。
帰宅後のぐうたらタイム等をどうにかすれば、もう少し色々と出来る筈なのですが……まぁそれはともかく。
先日やっと『Lavochkin Fighters of the Second World War』という本を読み終えました。
タイトル通り、第二次世界大戦中のラヴォチキン戦闘機―LaGG-3, La-5, La-7をメインに扱った本です。改良や活躍、各機で活躍した著名なパイロットなど、それぞれは浅くありますが、とても広く取り扱っていて良かったですね。
機体について詳しい本や、エースパイロットに詳しい本はありますが、「これだ!」という感じの広く浅い入門書向きのものは見つけられていなかったので、丁度良い本でした。また、世傑では省かれたLaGG-3の活躍や運用に触れられているのも評価ポイントです。海軍での運用という調べ辛いところも、各機数行ながら触れられていたりもしました。助かりますね。
また、ドイツが鹵獲した機体のテスト結果や、ラヴォチキン戦闘機に搭乗したあるパイロットのインタビュー、パイロットの育成について、巻末には生産/戦闘損失数表といった付録がついて居るのもありがたいですね。(この辺りの表は世傑にもあったと思いますが)
一部気になる記述があるのと、……まぁ少し持ち上げすぎでは?という気もしないでもないですが、本自体はなかなか良いと思いました。比較的読みやすい文でしたし、英語に抵抗が無ければ非常におすすめしたいですね。
上にも書いた通り、基本広く浅くなので、「ここが詳しく知りたい!」という時にはあまり向かないでしょうが。
もう1冊はまだパラパラとめくっただけですが、ちょっと前に古本屋で『Encyclopedia of Soviet Fighters, 1939-1951』というハードカバー本を手に入れました。
買った本です。ソ連機でなくソ連戦闘機じゃった pic.twitter.com/HlWXw5c5tS
— リーリヤスキー@レシプロソ連機普及委員会 (@SWyattuke) 2018年8月15日
こちらも一応はタイトル通り……正確には、「1939年以降に計画・立案されたソ連レシプロ戦闘機大百科」という感じでしょうか?1951年までというのは正しいですが、戦後の純ジェット動力機等には触れられておらず、ラストは最後に開発されたレシプロ戦闘機であるLa-11で締められていました。
実際に採用されたYakシリーズ, LaGG/Laシリーズ, MiG-3などのほか、試作機群―ポリカルポフのI-180/185、MiG-3の後継を目して開発されたI-230/231・I-220シリーズ (この子は記事を書いてるので宣伝→[記事])、計画機群―実用化に至らなかった高出力エンジン搭載案、混合動力化計画、名もなきVTOL機案(?)など……眺めるだけでワクワクする機体が並んでいます。
試作機も取り扱った本というと『Soviet X-PLANES』が浮かびますが、こちらで漏れている戦闘機も多く収録されている感じですね。見比べてないのであくまでイメージですが。
ただ、扱っている機体が多い分、それぞれの情報量はあまり多くないですね。仕方のない事ですが。
また39年以降、実質新型機開発の頃以降の機体だけなので、I-15, I-16や30年代の試作戦闘機は収録されていないのも痛いところです。この辺りをカバーするには、別の書籍を探さねばなりません。
ともあれ、気になる機体が盛り沢山な本であるのは確かです。ハードカバーで持ち歩けないですし (持ってるだけで疲れて来ます……)、家でゆっくり消化していこうと思います。
単なる近況報告的なやつなので、今回はこの辺で。
コメントをお書きください