和書


和書という言葉を調べると、「日本語で書かれた書物」と出てくる。「では、日本語訳された本も和書なのか?」という感じではあるのだが、ここでは「元から日本語で書かれた書籍」を和書として扱うこととする。

まぁ国内の出版社が書いた本ということです。

外国語から日本語に翻訳された本は、翻訳本にまとめる予定。

もくじ:

■第2次大戦 ソ連軍用機 [増補改訂版]


■第2次大戦 ソ連軍用機 [増補改訂版]

書籍名

グランドパワー2009年8月号別冊 第2次大戦 ソ連軍用機 [増補改訂版]

著者

後藤 仁 (写真集パート), 後藤 公一 (コラムパート)

出版社 ガリレオ出版
出版年

2009年 (1999年) 

書籍形式

ソフトカバー, 187ページ

ISBN  

単純明快なタイトル通り、第二次大戦のソ連軍用機をまとめた一冊……ではあるのだが、正直ソ連機の解説書というよりは、写真集といった感じが強い。分かりやすい説明をするなら、『世傑』シリーズの写真ページがひたすら続いているような感じだ。

それもそのはずで、この本はもともと『第2次大戦 ソ連軍用機写真集 (ミリタリーエアクラフト 1999年11月号別冊)』という名で出ていたものだ。それに少し手を加えて、改めて出したのが本書である。

構成は、全187ページのうち、P.152~187にある「ソ連軍用機開発史」というコラムを除き、ほぼすべてが写真ページを占めている。まさに写真集である。

"写真集"としては悪くない。ソ連機の写真がそれなりのサイズで数多く掲載されており、露語検索をしないとなかなか良い写真に巡り合えないソ連機としては、とてもありがたいものだ。あまりネット上でも見かけない写真もいくつかあった。それが約150ページ分もある (扉絵もあるので実際はもう少し少ないが)。うん、悪くはない。ここまでは悪くはないのだが……。

この書籍において何より致命的なのは、キャプションの誤植があまりに多いことだ。情報が古く誤っているものも多い。

上記はあくまで一部である。実際にはこの何倍もある。大量のtypoに、キャプション情報の誤り。ものによっては別の写真のキャプションと位置が入れ替わっているものもあった。説明の誤りも散見され、正直あまり参考に出来たものではない。資料として致命的なレベルで、少なくとも初心者が読むべき文章ではないと感じた。

写真集コーナーの後ろには、「ソ連軍用機開発史」というコラムがあるが、正直これもあまり良くない。

 

「モーターカノンを廃したYak-1Mというのが生産されていた (※そんなものは無い)」

「LaGGがLaになったのは共同設計者が亡くなったため (※生きてる)」

「I-250はI-225にロケットを追加したもの (※もはや矛盾塊のような説明)」

「マーチンボマーと呼ばれたANT-39という双発爆撃機があり、SB-1として採用。海軍ではMI-13と呼ばれた (※そんな機体は存在しない、SBやMi-3辺りの話が滅茶苦茶に混ざっている?)」

 

……と、こんな感じの話がひたすらに続く。また、写真集と同じくtypo系の誤植もちらほらあり、読んでいて混乱させられる。

第二次大戦のソ連機となると、多くはI-15から始まるところをI-5から始めていたり、ロケット戦闘機の開発について1ページ割いていたり、風変わりな試作機の話もあったりして、そういう所は悪くないのであるが……あまりに内容の信頼性に乏しいため、あまりお勧めできない。開発史については『ソビエト航空戦』を頼る方がよいだろう。

2022年現在絶版であり、またあまり出回っても居ないのか、中古品の出品もあまりなく手に入り辛いようだ。上記の通り資料的にはあまりよろしくないと言うのが実情なので、無理をして探すことも無いと思う。写真自体は豊富なので、手に入れるならそれを目当てにするのが良いだろうか。


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追加用テンプレ置き場↓

書籍名

第二次大戦イタリア・フランス・ソ連軍用機
著者

著者名

出版社 文林堂
出版年

2000年

書籍形式

ソフトカバー, 370ページ+付録

ISBN  

書籍名

ソ連の翼 ソ連航空の全貌

著者

著者名

出版社 XXXXXX
出版年

1975年 (昭和50年)

書籍形式

ハードカバー, 370ページ+付録

ISBN  

書籍名

XXXX

著者

著者名

出版社 XXXXXX
出版年

1975年 (昭和50年)

書籍形式

ハードカバー, 370ページ+付録

ISBN