夏季休暇児童赤色空軍情報通信相談 (2024)


更新履歴 (内容に変化ないものは除く)

[2024/10/13] 記事公開

3年ぶりに帰ってきた (実は2年おきにやろうかなと考えてた) 夏休み企画、夏季休暇児童赤色空軍情報通信相談でございます。インスパイア元は見て分かるかと思いますが2021年の初回を参照。

 

さて今回はなかなか難しい「しつもん」たちが来まして苦戦しましたが、これ知らないんだなぁというのを知ったり改めて思ったりしてよかったですね……私は何も知らない……。

 

このページは単なるまとめなので、回答ツリーの最初のツイートを並べていきます。


【質問1】

「ソ連主力3機種たるYak MIG Laggの3機種について、TsAGIが提示した理想的な機体モデルを参考に設計が行われたと記憶しているのですが、web検索ではヒットしません。私の勘違いでしょうか。」

ソ連機の話をすれば必ず1度は出てくるTsAGI─『中央航空力学研究所』に関連した質問ですね。あまりソ連機を知らない人からしたら何じゃいそりゃというアレですが、簡単に言うと米"NACA"に相当するやつです。

結局結果としては「見つからず、しかし否定はしきれない」とまぁ分からずじまいではあったんですが、相互の方から情報頂いたりして色々得るものがありました (後日補足ツイを参照)。ありがたや……。

こちらは後日補足ツイを投稿。


【質問2】

「冬季の降着装置にスキー型のものがありますが、どのように制動を行っていたのでしょうか。」

これはですね、最初知りませんでした。「たぶんそうだろう」と思っていたくらいで……正直質問見た時に「え……あれ……知ら……ない……ブレーキとか無いよな……?いやあるのか?」となってビビってました。こういう知らないことを知ることができるのが、この企画のいいところですね (調べるの大変ですけど)。

こちらも別件というか、質問1について相互の方より頂いた情報に書籍のこともありまして、それを購入し読んでみたらたまたまこの質問に関するスキー装備の話も拾えてラッキーでしたね。

スキーは意外と制動距離が短いというのも知れたりして、色々収穫の多い質問でした。雪質とか凍結/圧雪具合とかにもよるんでしょうけど。

おまけで冬季迷彩の話もチョットダケ書いてます。興味があれば。

ツイートツリーにぶら下げてますが、外部サイトを参照したのでここにも並べておきます。

 

◆滑走路と飛行甲板(6)雪の上ではどうやって離着陸しよう?|TECH+

https://news.mynavi.jp/techplus/article/aero_tech-329/

◆How do aircraft brake when using skis?|AVIATION

https://aviation.stackexchange.com/questions/30314/how-do-aircraft-brake-when-using-skis

◆How do aircraft land on snow?|AVIATION

https://aviation.stackexchange.com/questions/16100/how-do-aircraft-land-on-snow


【質問3】

「ヤコブレフ先生って戦闘機を作る前は何やってたんでしょうか」

お次は著名な設計者であるヤコヴレフセンセのお話。世傑Yakから数行引用すれば終わってしまうのですが、それでは面白くないのでちょいちょいあまり知られてなさそうな話を書きました。

Yak戦闘機設計前に作っていた『AIR』というシリーズとその命名の由来とか、一時設計から遠ざけられていたことなど。


【質問4】

「日本におけるピッチ変更機構は、ハミルトンハイドロマチックやラチエの電動式が有名ですが、ソ連においてはどのようなものが採用されていたのでしょうか。」

これも「し、知らない……」と戦慄した質問でしたね。いや元々知らないと思ってましたが、質問として来てしまうとは……と。以前Twitter (現在Xと自称) で特定外来宇宙人なささき氏とちょっと話をさせていただいたのですが、前提知識が無さ過ぎてお手上げでした。

なのでまずは日本機のよく知られたハミルトンやらVDMやらラチエやらを触り程度におべんきょして、そこから調べました。油圧式と電動式があるのは知ってたんですが、油圧式の中に大きく2種あったのは知らず……。ソ連機のプロペラにも色々興味が出てきたので、改めてもうちょい調べて記事レベルにしたいなぁと考えています。

プロペラの基礎をもう少し学んだりしてからですかね……どういう本読めばいいのかしら。


【質問5】

「春の雪解けの際、前線飛行場では滑走面が軟泥化したものと考えられますが、対策は取られていたのでしょうか」

これも「知らない……」系質問でした。限られた時間で色々調べてみたんですが、求めていた感じの情報は見つからなかったのが残念でした……うーむ。ただパイロットインタビューから興味深い話などを拾えたのはありがたかったですね。

関連としてちょっと話をしたMarston Matについても改めて調べてみたいなぁ。写真から使われていることは確かなんですけど、どれくらい渡ってどんなとこで使われてたかまで分かればいいなぁ。


えー、そして白旗を上げたものが2つほど……。

  • 「英国のウィンドウやドイツのフレンズブルグに代表されるようなレーダー技術に対する対策として、ソ連軍はどのようなものを取っていたのでしょうか」
  • 「RUS-1/2とSCH-3、Zenit、Rubin等に代表されるソ連WWII地上レーダーシステムについての資料が少なく、苦闘しております。資料に心当たりがありましたらご教示いただけますと幸いです。」

ちょっと専門外 (レーダーは防空軍の領域なので……) かつ手持ちの資料に頼れるものも無く、また露語で調べるにも時間をかけないと難しそうということで、白旗を上げました。

正直興味はあるところなので、そのうち手を出したいとは思っていますが……今回の企画では一旦降参しました。手持ち唯一関係ありそうな書籍などはツリーにちょろっと書いてるので、よろしければ。


ということで、2024年の夏休み企画……のまとめでした。

また数年後にやりたいですね、毎年は流石に厳しいので……。1年だと質問ネタもなさそうですし。

 

質問送って下さった方々、情報提供していただいた方、ツイートへ反応下さった皆さんありがとうございました~。また次の記事でお会いしましょう。

Special Thanks★

たい氏より書籍の情報やTsAGIが絡む戦後の類似例などについて情報を頂きました、ありがとうございました!


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